「いいから、行って!!」
美和、
何を言いたいんだ?
「…えっと、保健室に?」
「違うよ!!
中庭に行って!!」
やっぱり言ってる意味が
分からない。
「中庭で智也くんと
見たことないイケメンが
言い争ってるの!!」
……見たことのないイケメン!?
その言葉で誰なのかが
ピーンときた。
でも…なんで?
普段から
ダサいままでいたいくせに。
あたしは動けなくて、
放心状態になっていた。
そんな中、
そのこと知った人たちは
野次馬のように駆けていった。
「私は大丈夫だから。
希帆ちゃんはすぐに行って!!」
「でも…」