その次の日。
あたしは誰にも昨日の智也ことを
話していなかった。
くだらない男(智也)と
付き合っていたと分かっていても
まだ傷心のあたしには
口に出す事が怖かった。
(よく考えたら昨日はいろいろと
アイツにぶちまけたよなぁ)と
思ってしまう。
勢いって本当に怖い。
10分間の休み時間。
今日は一度も
教室から出ていない。
机に突っ伏していた。
だって、どうしても素の准一とも
元彼の智也とも
会いたくなかったから。
そして時間は流れて昼休み。
今日はまだ
アイツからの呼び出しメールは
届いていなかった。
「希帆、どうかした?」
「え?」
「なんかそわそわしてるけど?」
「別になんでも…」
「今日は行かなくていいの?」
「ど、どこに!?」