「つながねぇの?」




急かすかのように
手を繋ごうと言ってくる。




「だってデートじゃなくて
命令で来ただけだし」


「これも命令だよ?」




そしてまた妖しく笑う。



あたしは
あっかんべーってしてやった。




どうだ!


なんでも言いなりになる
オモチャだと思うなよ!!




「ふ〜ん、
やっぱ彼氏が羨ましい」




今回は仕方なく
諦めてくれたみたいだ。



なんとなくそんな気がする。



断定はできないけど。




そしてゆっくりと
はぐれないように
隣を歩いてくれてたみたいだ。




…また、なんとなく
そんな気がした。