でもあたしが怖かったなんて
絶対に言うキャラじゃない。
分かっていた。
本当はストーカーと話すなんて
後々のことを考えてみると
身震いがする。
でも口を閉ざして
平気なフリをしていた。
きっとこういうところが
美和との差だ。
「じゃあ俺、部活で呼び出されてるから行くわ」
「分かった。
智也も頑張ってよ」
「おう」
そして向こうに消えていった。
リラックスして
ありのままの自分でいられる。
好きなものとか、
考え方とか波長もよく合う。
だから好き。
すっごく好きだ。
でも最近、ほんの少しだけ
自分を隠しているみたいで
モヤモヤもしていた。