言い放題のあと、
実はスッキリしていた。
そしてスッキリとしたまま
訪れた昼休み。
「今日の希帆、
マジでカッコよかったよなぁ」
「マジで!?ありがとっ!!」
「希帆ちゃん、ごめんね」
「だから大丈夫だって。
それよりお金ない。
誰かジュースおごって〜」
「出た!希帆の金欠!!」
さっきからずっと
口出ししていたのは
友人の藍〈ラン〉だ。
「だってさぁ…」
「希帆ちゃん、私お金貸すよ?」
「マジ!?」
素直に目を輝かせる。
こういう時だけ素直になれる。
「今日のお礼に
買ってこようか?」
「あ、それはいいや。
あたし1人で行くよ」
そのままあたしは
足早に教室を出て行った。
軽く冷や汗を掻きながら。