『えっ…』


『…あれは誰?』


急に冷たくなる空気。


まだ夏なのかはっきりしない季節。


硬直したマナ。


『あれは…友達…だよ』


『友達?それだけ?』



『うん、友達…』


『そっか…』


マナの口から聞けたならそれでいい。

不安な事はたくさんあるけど、マナを信じたいから。


『マナは俺の事好き?』


ドクン…ドクン…



『うん…光輝が一番好き』

ホッとする俺。


冷たい空気が、少しだけ温かな空気に変わった。

その変化を肌で感じれた。


俺はマナの手を引き、
俺の胸へと再び抱き寄せた。


『もう離れるなよな…』


『うん…』


俺はマナが好きだから、
マナが一番だから、


信じる。


俺間違ってる?



間違っててもいいよ。


今しかない時間を過ごせれば、俺はいいからさ。