俺は、平日の昼間の駅が好きだ。

だって、あんまり人いないだろ?


その方が、マナをすぐ見つけられるから。



『マナ─!!』


俺は手を振る。


マナはキョロキョロと周りを見渡した、俺を見つけると手を振ってくれた。



『ごめん!待った?』



『全然待ってないよ!
どこ行く?』



俺はマナの手を握ろうとした時、気付いてしまった。


マナ…俺があげた指輪してない?

今日の朝ちゃんとしてたよな?


何で今してないんだ?



『マナ指輪は?』



『ぁあ!私の学校、アクセサリー類ダメらしいんだ!だから外してたの。忘れてた!』



『そうなんだ?びっくりしたぁ~。嫌なのかと思った!』



『そんな訳ないじゃん!
光輝の心配性!』