担任のあいさつで学校が終わった。


俺は誰よりも早く教室を出ていく。


もちろん亮にバイバイと言ってから。


俺が急いで走っている途中、後ろから俺を呼ぶ声がした。


『光輝──!』


『あっタクミ!
俺、お前に聞きたい事ある!でも今は急いでるから明日言うわ!』



『分かった!じゃあな!』


『お─う!』



俺がタクミに聞きたい事って?


それは、鈴木百合の事。


鈴木百合はタクミの事好きとは言っていなかった。


でもタクミは分からないだろ?


だって鈴木百合はタクミのタイプそのものだから。



って俺関係ないのに、
何でこんなにも気になるんだろ?


俺は走りながら自分に問いかけていた。



今はマナに会うのが先だ。

俺は今、空飛ぶ箒が欲しい。

そしたら一瞬でマナの所へ飛んでいけるのに…

マナ、俺と会ったら笑顔になってくれる?