マナ以外の女には、
鳴らなかった俺の心が─…

彼女を見た瞬間鳴った心。


何故?


初めて会ったのに。
初めて見たのに…


俺は必死に止めようとする。


止まれ…止まれ…
マナ以外のやつに鳴るな…


止まれ…



『光輝!』


人混みの中から、俺の所へ向かってくるタクミと疾風。


『あっ…遅かったな!』



俺は何もなかったフリをする。



『人すげぇもん!
疾風が早速一目惚れした~』


どうやらバレてないらしい。


『まじ?どんなヤツ?』



『あんま見れんかった…
まぁ探すけど?』



『頑張れよ!俺何組だった?』



『俺と疾風は1組で、光輝は2組。離れたわ』



まじかよ…
違うクラスとか…


俺、人見知りするんだけど…

ホント意地悪だな。
この世界は。



俺は仕方なく、タクミと疾風と違うクラスへと向かう。