タクミが、いきなり俺の肩に手を置いてきた。


そして、空を見上げ呟いた。


『泣く時は、下を向くんじゃねぇよ。涙が垂れるだろ?涙はな、垂らすもんじゃねぇんだ。流すもんなんだよ。ほら、上を見ろよ』



俺は言われた通り、
上を向いた。


空を見上げると、
沢山の星や、大きな月が視界に入った。


一粒一粒、涙が頬を流れる。


『ほら!光輝!
見てみろよ?こんなに沢山の星や、でけぇ月がお前を応援してくれてるぞ!』


『はっ…お前変な奴…』


俺は涙を拭きながら、
笑った。


タクミの言葉が─…

沢山の星が─…


でかい月が─…


今の俺の支えだ─…


泣いたっていいじゃないか。

涙を流していいじゃないか。

君を想うだけ、苦しくなったっていいじゃないか。


俺には、仲間がいる。


みんなにだって─…


一人じゃないよ。


泣きたくなったら、

この広い広い、

空を見上げて、いっぱい泣けよ。


涙は、流すものだからさ。

いっぱい流そうぜ?


な?タクミ─…