翌日、俺は昨日と同じ時間に、病院へと行った。


この日も、百合は目覚める事なく帰宅をした。


───……


『光輝…』


『何だよタクミ』


今、俺の家にタクミが訪れていた。


『百合のとこ行ったか?』


『あぁ…タクミありがとな。教えてくれて』



『お前が礼を言うとか気持悪い!』



『なんだおめぇ!』



『嘘だって!』


タクミは急に黙りだした。
そんなタクミの異変に気付く。


『何だよタクミ…』



『光輝…百合を幸せに出来んのはお前しかいないよ。百合は光輝にフラれても光輝しか見ていなかった。
百合はいい子だし、真面目なんだけど…恋には無器用なんだ…だから、光輝…百合を…』



『分かってるよ。俺が一番百合を分かってる』



自惚れでもいい。

俺が一番百合を分かっていると、信じたい。