『光輝は、まだ彼女と付き合ってんの?』



『実は、さっき別れたんだ…』



『まじ?…何で?』



『…好きな人がいるから…』


『…百合か?』


修…お前すごいな…



『さぁな?』


『光輝、百合はお前しか無理だ。俺に頼むって言ったけど、百合にはお前が必要なんだよ!』



『百合には…俺が必要?』


『ああ、そうだよ…
光輝…百合を頼むな』



─プープー…


耳に響く、同じ音。


夜空に散りばめられた、
たくさんの星。



小さな街に、携帯を握り締めたまま立っている俺。



『百合には俺が必要?』


嘘だろうか?


本当だろうか?


そんなのどっちでもいい。


百合が俺を必要としてくれていても、そうでなくても、


俺は百合の傍にいたい。


今すぐにでもいいたい。


この溢れてしまった気持ちを。


百合…聞いて…



信じなくてもいいから…


聞いて欲しい──…