「葵ぃ!!俺の勝負パンツどこー!!?」
「勝負パンツ!!?」
朝食を食べ終え、お皿を洗う私の後ろから聞こえた声に驚き振り返った。
「ぎゃぁぁぁぁあ!!
ぱ、ぱんつ!パンツ履いてぇー!」
手で顔を覆い、目の前の光景を遮断した。
「そのパンツを探してんじゃん。」
見られて平然としている泰に
「おめぇ…なんで真っ裸なんだよ」
私の悲鳴を聞いてか、タイミングよく出てきた健吾は呆れている様子。
「健吾、俺の勝負パンツしらねぇ?」
「知るかよ、あんな趣味わりぃパンツなんか。」
「趣味わりぃって…」
泰はガクッと肩を落とし、自分の部屋へ向かった。
「あっ!!」
部屋を向かった泰を止めたのは、私の声で
「こっち振り返らないで!」
振り返ろうとした泰を止め
「あの趣味の悪いパンツなら、ベランダに干してあるよ!!」
「は?干してある!?ずんげぇ前に出したのにか?」
「だから振り返らないで!
パンツ、かごの後ろに隠れちゃってたんだよ。」
「じゃぁ履けねぇじゃん。」
再び肩を落とし落胆した泰に
「趣味わりぃから違うのはいてけ。」
健吾は追い撃ちをかけた。