(これから知っていけばいいじゃん。)


頭上から聞こえる声に何故か安心する。


(で、でも…)


口ごもる私をジッと見つめる彼。

(はぁ…
じゃぁ、付き合わないってことだね。)


(えっ?)


彼の言葉に顔を上げる。
視線の先には彼が立とうと腰を上げているところ。


(じゃぁね。)


立ち上がり背を向け歩きだした。


(−−っ、待って!!)


咄嗟に出た言葉に彼は歩くのを止めて振り向く。


(何?)


(えっ、あ、その…)


恥ずかしくて顔を再び伏せた。

芝生を踏む音が近付いて来て目の前に止まった。
彼はさっきと同じ位置に腰を下ろし「何?」と聞く。