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「ゆッ…さ…ゆうなさん!」
私の身体を揺さ振る声
…うるさいな~
「優奈さん!起きて!もう8時だよ!お仕事の時間だよ!」
仕事?
私は携帯を手探りで
探し
毛布から顔を出し
携帯の画面を見た
【8:05】
仕事は8時30分だからー…
『やばい遅刻!』
私は大声をあげ毛布
から飛びだし洗面所に
駆け込み洗顔&メイク
を素早くやる。
『ちょ、歩君!私の部屋にスーツあるからとって来て!』
私は洗面所でメイクを
しながら大声で言う
「わかったー♪はい!」
歩君が洗面所にスーツを持ってきた。
『ありがとう!今から着替えるからあっちいって!』
早口でそう言い洗面所から
歩君を追い出し、
着替えて玄関でヒールを
履き、早口で
『いってきまーす!』
「行ってらっしゃい♪」
私を玄関を出たあと
ダッシュして駅に行き
PASMOを素早く鞄から取り出し
改札口からホームに
ダッシュする。
ちょうどいいタイミングで
電車が来て私は満員電車の
中に駆け込んだ、
『はぁー…ゲェッホッはぁー…グェッホッはぁー』
…私運動不足すぎだし!
息すんのがしんどー…
しかも電車の密集したこの
空間ー…
もっと苦しい……
朝からしんどー……
歩君と暮らして二週間が
経った今、少しだけ
暮らしやすくなった。
毎日朝歩君の
「いってらっしゃい♪」
の言葉を聞き
会社に行く、その言葉を
聞くとくすぐったい
気持ちになる。
なんか、一人じゃない気
がして嬉しいかもー…