ドアに貼り付けられている304の数字。
個室じゃないかもしれない、迷惑かもしれない。けど愛子しか見えてない俺にとって無事を確認するのが最優先だ。
ガラッ!!
ドアノブが傷み、重くなったドアを必死の形相であけた。
「愛子っ!!!!!!!!!!」
俺の声が何も飾られていない、静かな個室に響き渡った。
いつしかかすれていた声もすっかり元に戻っている。
カーテンのかけられたベッドに近づくにつれ、荒い息使いが聞こえてくる。
何だ?愛子に何があった?
俺はこんなボロボロだけど、愛子はもっと酷いかもしれないのか?
そんな悪いことばかりが頭をよぎる。