「俺、何やってんだろ・・・・」
ちいさくつぶやいたはずなのに、この女は一文字も逃がさず言葉を捕らえた。
看護士が地獄耳ってどうなの。
「頭蓋骨少々を痛め、腕はヒビが入っています。肋骨は2本・・・折れてますね」
「・・・・は・・・?」
骨折れてんの?俺。
肋骨?しかも2本?
・・・・って今はそうゆうことを気にするんじゃなくて!!
「・・・・愛子はどうなったんだよ」
愛子・・・・。無事・・・だよな?
しかし、返事は返ってこなかった。
俺にも嫌な感じが背筋をはしる。
愛子?・・・・まさかな?無事なんだよな?
ドクンッ・・・
心臓の跳ね上がり方がそばにあるモニターに映し出された。
一定の間隔で脈打っていた心臓が一気に跳ね上がる。