確かにあそこは危ない。
交差点が多く、ろくに信号が働かない。
スピード違反は多いし、死角も多い。
けど、何回も車で通ってるんだから俺なら大丈夫。
建物が見えてきた。相変わらずデカイ。
「ほら、見えてきたじゃん」
一つ目の信号で止まり、愛子に話しかける。
けどその反応は凄くおかしいものだった。
「レ・・・・ン!」
急に愛子が騒ぎ始めた。
ハンドルはどんどん交差点方向へ向かっていく。
人が多い街中で俺の周りの車は信号が青にも関わらず止まった。
パー――――――――――っ!!!!!!!!!!!!!!!!!
大きな音と共に魔の手はやってきた。