「えっ・・・・知り合いと・・・かな」
知り合い?
違うでしょ?疑うのはイヤだけど見てしまったから・・・後戻りしたくてもできないんだよ。
しかも、何で言葉に詰まってるの?隠し事だから?
反射的にふわりと涙が散っていくのがハッキリと分かった。
『・・・・もういいっ!ック・・・レンなんて大ッ嫌い!!』
もうこれ以上、聞きたくない。私の中に入ってこないで・・・。
ぶつ切りした手は震えて、傘は大きく音を立てて落ちた。
ねぇ・・・
こんな天気じゃ・・・声上げて泣けないの。
・・・・雨が降って欲しいと願った。