‘空港の南入り口で待っています’彼女が最後に残した台詞がこれだった。




南入り口まで走った。久しぶりの急速な運動。息切れもあたりまえ。




入り口が見えて俺はホッとしたのか速度をおとした。脚力には自信があったが今では役に立たない。




衰えていた。20代で衰えるなんて、オッサンなりかけだな、オイ。





そう思いながら携帯でどこにいるか詳しく聞くため連絡を・・・と思ったが





その必要は・・なかった。






茶色のセミロングヘアー、すらりとした華奢な体。幼顔が遠くからでも分かる。