『あっ、あの!本城さんですか?』



甲高い女の声。焦っているのか口調が慌しい。



「・・・そーだけど。誰?」


冷たく接してみた。だって相手は誰だかわからないし。



『私・・・・・・・・――綾香っていいます』



え・・・・―――――??








やっぱり神様は意地悪だ。



俺の人生を狂わせて何がしたい?



愛子を奪う気なら相手が誰だろうが許さねぇ。



かかって来いよ。



受けて立ってやる。



たとえ、泣いたってカッコ悪くたっていい。



だってそれがホントの俺なんだし。