「けど愛子、顔に『ウエディングドレス着たい』って書いてるぞー」 ちょっとした悪戯心でからかってみた。反応はとても新鮮なものだった。 「ちっ、違うもん!!別に・・・着なくたっていいもん・・・」 声のトーンがだんだんと低くなってくる。両手を温めるかのように両手でカップを包み込んでいる愛子。 まるで幼稚園児みたいなすねっぷり。分かりやすい。 「・・・着せてやるよ。ぜってぇに」 小さくカプチーノをすすり、微笑した。