「・・・――中塚さんの・・・愛子ちゃんの・・・手術時刻ですよ」 あっ・・・・。 そうだ。忘れていた。 ・・・忘れる程ショックだったなんてな。 バカみたいだ。 「分かりました・・・」 「愛子ちゃんね・・・・あなたの為に頑張るんだって・・・涙目で言ってましたよ」 「えっ・・・・―――」 しっかりと顔を確認してから気付いた。 車椅子を押していった看護士だ。 あの時の・・・。