「プライベートってことはこいつは仕事のこと知ってんのか」



伺うように聞く神無月さん。



仕事………………探偵という仕事がどうかしたのだろうか?別に美穂が探偵であってもプライベートの時はただの一人の女性。関係ないはずでは?



「こっちは」



美穂が一気に態度が豹変した。言葉では現せられないほどの目に見える警戒。隣にいて慣れていると思っていた俺ですらビクリと体を震わせる。



この言葉の中に警戒するものはあったか?そう聞かれれば俺からすれば、ないとしか言いようがない。



初めて見た。



美穂が俺に俺が知らない、そして目の前にいる彼は知っている“何か”を隠そうとするのは。