『そうだよ!それより、茜と桜井くんが付き合ったって知ったらびっくりするんじゃない?』

「そうだ!帰って来たら美羽に言わなきゃ!海外にこの携帯使えないんだもん!」

『あたしのだって使えないよ!』


その後、また結局茜のノロケ話しを聞かされたりとかして、全く宿題には手を付けなかった。

その間あたしは一生懸命茜の話しに相槌をうったり笑ったりした。


だけど、茜の家を出て、1人になると、上矢くんの事を考えてしまい、夜に向け、どんどん暗くなっていく空のように自分の気持ちも暗く、重くなるような気がした。

そんな想いと、全く手を付けていない宿題を抱えて、1人、帰り道をとぼとぼと歩いた……。