『そんな…美羽こそ上矢くんの事好きなんでしょ?』

なんでも無いように聞く。

「え…それは……」

言葉を濁す美羽。

だけどさっき、自分で“紗々ちゃんも”って言ったの気付いてた…?

『…もう!好きなの分かってるから!
あたしは…ほら、ちょっと気になってただけっていうか…友達として好きみたいな?』

笑顔で…からかうような口調で言うあたし。

「で、でも……」

『もう!美羽疑いすぎ(笑)
それに上矢くんだってきっと美羽の事好きだって!だから…頑張りなよ!』


バシッと美羽の背中を叩いて、一段と明るく言う。