美羽は用事なんて言ってたけどきっと違う。

だってあたしの家の方になんて大した店も無いし…誰かに会いに行くって事も多分無い。

じゃあどうして…?
…本当はなんとなく分かってる。


だけど違ってて欲しい…。

「…ねぇ紗々ちゃん?」

『…なに?』

本当は聞き返したく無い。

「紗々ちゃんて…」

言うのを一緒躇らう美羽。


お願い…その先を言わないで……。