『はぁ……』 無意識に出るため息。 ぼーっと向かい側のホームを見ると、うちの学校の制服を来たカップルが手を繋いで幸せそうに笑ってる。 前まではなんとも思わなかったのに今は……。 上矢くんと美羽を重ねてしまう……。 もしあの2人が……。 「紗々ちゃん…?」 ――ビクッ! 掛けられた声に、肩が跳ねる。 『美羽……』 横から声を掛けてきたのは美羽だった……。