時が止まった気がしたー…



ほんの数秒だけだったけど、


私にとっては何十秒もあって


私は席を立ったまま動けなかった。






「富岡。
放課後に柴内を美術室に連れってってやれ」




「はい…」






その後の休み時間。


すぐに来たのは、えれなだった。





「ちょっといいなぁ~!
柴内君と放課後一緒なんて!」


「別に案内するだけだし」


「いや!必ず何かあるよ!」


自信ありげなえれなに

苦笑いしつつ、

柴内君を見ると、たくさんの女子の中に埋もれていた。



「私とはまったく接点の無い人。
住む世界が違うよ

ずっと平行線のまま、交わる事は無いよ!」



そうえれなに言うと、


「そうかな~」


まだ納得してなかった。




その時気付かなかった。


あの2人が私を見てた事なんてー…