−−気が付くと、俺は部屋に寝かされていた。



薄暗い室内。
障子の隙間からは、ほんのりと月光が溢れていた。


あれから、どれ位の時間が経ったのだろう。
それともあの出来事は、夢だったのだろうか。



無理矢理身体を起こそうとすると、腹に激痛が奔る。



…嗚呼、アレは夢なんかじゃねェ。



布団を捲ると、雑ながら腹には包帯が巻かれていた。





『死んでも、死に切れねェよなぁ…。』




怒りに任せて己の手で腹を切り、薄っすら意識が無くなりかけた時…真っ先に頭に浮かんだのは、自分の今まで歩んで来た人生だった。


…俺は、誰かにただ仕えて働くなんて真っ平御免だ。

自分のこの手で、この乱世を正すと




心に決めたのだから−−。
















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