おれ……ださ。
ガックリ肩を落として俯いていると、楓はクスクス笑った。
「すぐ怒って。すぐ落ち込んで。ホント単純」
「うぅ……。そんな事言うなよ。おれはただ必死なんだかんな」
思わず出た本音。
「必死?」
そこに食いついてきた楓。首を傾げながらおれの所にまた近づいて来た。
「あ、何でもねぇ!!」
おれは顔を赤らめてフイッと視線を逸らす。
理由なんて言える訳がねぇ!!
恥ずかしいだろ!
楓の視線から逃れようとしたけど、楓は怯まなかった。
「教えなさいよ」
「嫌だ!」
首をブンブン振って抵抗すると、楓はものすんごく冷たい目でおれを見た。
「言わないと……別れるかんね」
「え!?」