そして、あたしの中で、この人たちは危ないって、なんとなくの感覚で分かるんだ。
きっと、ろくなことじゃない。
急に怖くなって、体が震え出した。
怖くて、その場から動けない。
涙はすっかり引いて、代わりに恐怖が溢れ出した。
男三人は何が可笑しいのか、にやにや笑いながら、あたしに近づいて来た。
「ねぇ、なんで泣いてんの?彼氏と喧嘩でもした?」
男は前にしゃがんで、あたしの背後のフェンスに手を付いた。
「何ですか・・・どっか行って下さいよ」
「あれ?噂で聞いたより冷たいんだ?」
また噂・・・・・・。
「誰とでもヤルって聞いたけど・・・ま、いんじゃね?」
もう一人の男がそう言うと、前にいる奴があたしに体を密着させてきた。
「だよな。春野ちゃんも、こんくらい良いよな?」
何を、言ってるの・・・?
さっきからこの人たちは・・・・・・。
こんくらい良いって、何それ。
すると、男はあたしの制服に手を掛けた。
「っやめてよ!」