「噛むなって。つか何でいちいち我慢すんだよ。泣けよ」
ほらな、こんな捻くれた言い方しかできない。
「ムカつく･･･ムカつく、空･･･」
「俺がかよ･･･。言いたい愚痴とかねーの？溜まってるもん全部言えよ。･･･聞くくらいしか出来ないけど」
「･･････空は引くからいい。言えない」
その言葉が、悲しかった。
俺、超信用されてないし･･･。
まぁ、今までの行いから考えれば、当然だよな。
「俺引かないって。誰にも言わないし、物凄い愚痴でも乗ってやる」
すると、椿は“意味わかんない”って言って、ほんの少し口元を緩ませた。
「･･･じゃぁ･･･空に聞いてもらおうかな･･･」
「おう、任せろ！」
単純に、俺に話してくれるって言うのが、堪らなく嬉しかった。
俺の目標は、地味に心だったりする。
だって、椿は心心ってうるさい。
心には何でも話すし、常にべったりだし、頼るならまず心だし。
････････････女相手に嫉妬も如何な物かと思うけど、羨ましい。
だから、こうやって俺に何かを話してくれるのが嬉しかった。
