それでも隠す。

「泣いてないよ…っ!」

つい大声になった。

「まみ。」

下の名前で呼ばれた。
泣いてるくせに嬉しくて翔太を見た。

「…っぷ」

へ??

「ばかだなあ。お前。」

ばか??なんで?

「やっぱ泣いてるじゃん。」

あっ!下の名前で呼んだのはあたしに上に向かせるためだったんだ…

「な、泣いてなんかないよっ!」

嘘をついたから見事に噛んでしまった。

「嘘つくな。バレバレだから。」

簡単に見破られた。