「懐かしいよな、あの頃。」


「何が?」


「付き合ってた頃。」


「私は昨日のように覚えてるけどね。」
言った後、しまったと思った。


「えっ?!!」


「そ、そういえば婚約したんでしょ?」


「……破談した。」


「ゴメン…」


「良いんだよ。俺が話を断ったから。」


「そうなんだ…」
重苦しい空気が2人の間に流れた。