窓からは、まだヒトミ店長さんとコタローさんがにらみあっている姿が確認できる。

ぴゅう、と吹きすさぶ風が冷たい。

…「サクサクすすめよう」と言ったセイさんは、書類だけ何も説明せず渡すと、
「じゃあ今日はコレで終わりってことで!」と、にこやかな悪魔スマイルを振り撒いて私の反論を封じた。

「頭打ったし気をつけて」

と、黒い帽子を私に被せて。

…サクサク、すすみすぎて何が何やら…?

「じゃあ、明日ね!」

明るく言ったセイさんの顔には『早く帰れ』。

「とりあえず、帰ろ。」

ご丁寧に鍵のしめる音まで聞こえたし。

それにしても、ワケわかんないー…。