輝が私の体を離すと、
輝の目は真剣だった。

「琴?勇気が欲しい。」

輝が私の顔に近づけて、
キスをしてきた。
蘇る記憶・・・。

私はキスをされる前に、
顔を横に背けた。

「ごめん・・・。」

「琴?やはり・・
俺の事を・・・。」

「違うの。
カエさんとのキスが、
残っているの・・・。」

私は涙ながらに、
言ってしまった。
事故なのに・・・。

「当たり前だよ。
俺がもし反対なら、
琴と同じ事をしたと思う。」

輝を見ると、
寂しげな顔になって、
話していた。