「輝・・・?」

「会いたかった・・。
ずっと琴に・・・。」

私は準備室の中に入り、
ドアを閉めた途端に、
輝が抱きしめてきた。

「琴・・・・。」

輝は強く、
私の体の骨が折れる位に、
抱きしめてきた。

「琴しか愛していない。
打ち上げの時、
山本カエが事前にカメラマンを
呼んでいたんだ。

俺とキスをしたけど、
直ぐに離した。
家に帰ると、
琴と会う前の俺に戻って、
血が出るくらいに、
歯を磨いていた。」

「何で?
私を呼んでくれなかった?」

「琴は、普通の生活に、
学校に戻っていた。
だから迷惑を、
掛けたくなかったんだ。」

私は輝の気持ちが、
辛かった。