それが旦那にバレた時、私は旦那が殺人を犯すと思った。



結局は思い留まってくれたけど、


携帯は真っ二つにへし折られた。


こんな所に居たくもないと言って、数日で家財道具、荷物を全て処分し、また別の地へ行く事になった。



私は憔悴しきっていた。


けれど、また旦那を裏切ったという罪悪感から、何も言い返す事が出来なかったんだ。



引っ越した後、旦那は壊れていく。



夜に包丁を持って徘徊。一晩中行方不明。
突然雄叫びを上げてワケの分からない事を叫びまくる。

突然怒り狂い出して暴力暴言の修羅場。


そんな毎日。


性欲処理の道具みたいに抱かれて。

生活費がないから風俗に行けと言われた。




『お前、死ねよ。』


お風呂に入っている時に、包丁を胸に突きつけられた。



『いいよ。殺せば。』



そこで私を殺さなかった旦那を、根性無しと思った。


私も壊れていたんだろう。



旦那が私の首を絞めに来た時、やっと楽になれると思ったんだ。


凄く凄く苦しくて、本当に頭の中が真っ白になって意識を失ったのに、


旦那は私を揺さぶり、懸命に私の意識を戻した。


大きな溝が出来たまま、心なんか寄り添えてないまま、

私達はまたあちこち転々として、


また戻って来た。