10月も下旬に差し掛かって、
秋はどんどん深まっていく。
「…ねぇ。見て、あの夕焼け。」
その日いつものごとく短時間デートをして、送ってもらった駐車場。
私が車から降りて見上げた空は、
濃い青と紫に近いピンクが入り乱れて、しま模様になって。
それが空一面を覆い尽くして。
息を呑む程に綺麗だった。
つかささんと逢う時はなぜ夕焼けが美しい日が多いの?
夕焼けを見ていると、泣きたくなる。
その、
全てを飲み込み許してくれるような、
圧倒的なスケールの自然美に、
ただただ泣きたくなる。
保育園の廊下から、思わず写メにして、彼に送った。
夕焼けはかなり薄れて、夜の濃い闇がすぐそこに来ていたけれど、
写メを撮らずにはいられなかったんだ。
ついさっき、同じ空を見上げて、綺麗ねと笑い合った、大好きなあなたに。