中から出てきたのは、



ピンクゴールドのブレスレット。




「………つかささん……」



「それ、お揃いなんだよ。」



そう言ってつかささんが私の目の前に左手首を出す。


同じデザインの、メタリックシルバーのブレスレットがそこに輝いていて。


「本当だ……」




何かのモチーフみたいな小さなものが揺れている。



よく見るとそれは、



TとYのモチーフ。




つかさのT

結子のY


それに間違いないと思った。




「僕と結子のイニシャルをお互いのブレスに。いつも一緒だと感じる事が出来るでしょ?」



よく見れば、

私のブレスにかかるYはブレスの色と同じピンクゴールド。
そしてTは、つかささんのブレスの色と同じ、メタリックシルバー。



凝っている。


「そのイニシャルは特注で作らせたんだ。」


にっこりと彼が笑った。



「つけて。私の手首に、これをつけて?」



私はつかささんに向かって、右手を差し出した。