恥ずかしさのあまり、俯いたりキョロキョロしたりと、完全に挙動不審な私。


部屋に入っても、どうしたらいいか分からない。

とりあえずソファに座っても、つかささんが動く影を目の端で追うだけ。


ああ。


心臓が口から出そう。




窓に手を伸ばしてカーテンをめくると、海が広がっていて。



こんなにすぐ目の前が海なんて、素敵…



そんな事を考えていると、後ろから手が伸びてきて、カーテンは元に戻された。



「ダメだよ…誰が見てるか分からないのに。カーテンなんか開けないの。」



柔らかい声が耳元でしたかと思ったら、


私の体は優しく包み込まれた。



いつの間にか私の横に座ったつかささんに抱きしめられたんだ…



そっと両腕が私の体にまわる。


その感触だけで体中を熱が走った。




「結子………」



甘く響いた声に、


胸が苦しくなる。




私はつかささんの方に向き直し、その顔を一瞬見つめてから、顔を彼の胸につける。



恥ずかしい。


でも、


こうして触れていられると幸せが体中を走り抜けてく。



「…結子。好きだよ…」



優しい声が降ってきて、私は顔を上げた。