「よし、今日の服装はコレ。」


黒のキャミ、黒×グレーの細かなチェック柄ハーフパンツ。黒のハイソックスにパンプス。
デニムの半袖ジャケット。


暑がりの私にはデニムジャケットは少々しんどいけれど、まあいいや。

幸い今日は薄曇りで、ギラギラの太陽は四六時中輝いてる訳ではない。



「3回目、か……」


1人呟く。

初めてのメールをした日から約2ヶ月。


随分と時が経ったように感じるのに、まだ、会うのはたった3回目だなんて信じられない。


待ち合わせ場所へ向かうと、つかささんはもう来ていた。


「結子。こっちこっち。」


目の悪い私はすぐには分からなくて、つかささんは苦笑していた。


「ほんっと目が悪いね。」

「だって…本当に見えないんだもん…」



つかささんの今日の服装は、黒のカットソーに濃いカーキのパンツ。


あ。
なんて黒が似合う人なんだろう……


一瞬、見とれて。


「ん?この服がどうかした?」


「いや…黒、似合うんだなって思って…」



黒は大好き。
好んで着る。
だからなのか何なのか、黒の似合う人は好き。


車に乗ってからもチラチラと見てしまう。

白より断然黒が似合う…


そんな私の視線につかささんは微笑む。