つかささんのスーツ姿が大好きな私は、頬が自然と緩んでしまう。

やっぱりビジネスモードは素敵。


どんな服着てても好きだけど、スーツを着ると彼の魅力が倍になる気がする。


「…まぁーた結子はニヤニヤ笑って…」


呆れたように、つかささんは笑う。



道中も私はひたすらニコニコ。

楽しみで楽しみで仕方ないんだ。


でも彼もとても楽しみにしてるみたいで、それが嬉しい。



美術館に着いたのはまだ開館して間もない時間で、展覧会終了間近と行っても、やはり早い時間帯は混んでないんだなと思った。


混んでない方がゆっくりのんびり見れるから、有り難い。



「さて、行きますか…」

パンフレットを貰い展示室へ入ろうとして、


「結子、眼鏡は?」
と聞かれる。

ド近眼で乱視の酷い私、忘れないように昨夜からバッグに眼鏡を入れていた。