…今は考えないでおくか。

大晦日に何とかして逢いたかったら時間を作れば良いのだから。


目の前に彼がいるんだから、心配したり憂いたり、それどころじゃないでしょ。





「…今年ももうすぐ終わるなぁ。」


「うん。つかささんの今年は良い年だった?」


「前半は最悪かな。後半は最高だったけど。」



それって。

後半が最高だったっていうのは、その理由は、


「…私と出逢ったから…?」


自惚れだと思いながらも、聞かずにはいられない私。



「そうだよ。それ以外にないよ。…結子と出逢えた事が最高に良い出来事。」


そう言って彼はやんわりと微笑んだ。


私もね、つかささん。


今年は良い年だったなって思う。

あなたを見つけ出して、出逢ったから。

神様が出逢わせてくれたから。



星の数ほど、この地球に…人が溢れる中で。

同じ日本に、


同じ時代に、


生まれてこれた奇跡。



たった1人の存在に出逢えた奇跡。


あなたに愛される奇跡。


私の人生で…どんなに嫌だった事でも、全てはあなたに出逢う為に必要だった道標だったと思えば、


苦しみは軽くなる。




本当に本当にあなたを好きで好きでたまらなくて、


この奇跡が私をどれだけ明るい気持ちにさせてくれたか、


どんなに救われたか。