帰宅してからの私の頭の中は、ひたすら時計のメッセージの事で。


これ、10文字までしか入れられない。しかもアルファベットと少しの記号のみ。



私達の大好きな言葉、比翼の鳥と連理の枝から何かを連想しようとしたり、英語に訳したり、他の単語を考えたり。



こんなに英単語の事を真剣に調べたのは学生時代以来で。



よく見ると、メッセージは時計のメーカー名が流れている。最初はそれに設定されてるのだろう。


「…これ。あそこの時計だったんだ…?」


名前くらいは知ってる。


多分…
安くはなかったはず。



もう。
つかささんたら!


ペアにしたらそれなりの金額になったはずなのに。

バカ。



…でも素直に嬉しいから、何も言わない事にした。

他にどんなカラーがあるのか、他にどんなデザインがあるのかが気になるから、ネットで調べちゃお。…後で。



『メッセージなかなか思い付かないよぉ』


メールしたら、彼もやはり悩んでいた。



まあ、焦って変なのにするのも嫌だから、ゆっくり考えたらいいか。