いつも限られた時間しか2人にはないからかな?


まるで、

今この瞬間を逃したら2度と逢えない、みたいな、そんなニュアンスの焦燥感が募るのは。



優しく触れていた唇と唇なのに、すぐに深くなっていく。



もっと穏やかにゆっくりと…って思うのに、私の唇も舌も、体も、言うことを聞かない。


暴走してしまうのはなぜ。


ねぇ。

この焦燥感が消える事はあるのかな。



つかささんのキスを全身に受けながらぼんやりと思った。



ずっとずっと、この言いようのない、不安に近い気持ちを抱えてなきゃならないのかな。




終わりなんか来なければいい。


私達の関係にいつか終わりが来るのは分かってる。


どちらかが先に死んじゃったら終わりだもん。



そんな事は分かりきっている。


でもどうか神様。

その時が来るのを1分1秒でも遅くして下さい。




私達の関係に、終わりなんかないって信じたい。


戯言だと笑われても、本気で思う。




この体に触れる彼の優しさを、温かさを、甘さを。


永遠に感じてたいのに。



「つ、かさ…さん…」



息が弾んで上手く話せない。



「…す、き…大好き…」


歯痒い。


私の想い全部伝わらないのが歯痒いよ。




「僕も…大好き、結子…」



このまま繋がってたい。



深く深く、轟音鳴り響く濁流の中に放り出された気が、した。