彼はちゃんと私を見付けられるだろうか。

…会って、こんな女メル友にもなりたくないとか思われないかな。


不安と緊張とドキドキは限界まで達し、鼓動の速さといったら…

心臓が皮膚を突き抜けてくるのではないかと思っちゃうほど。


待ち合わせ場所ですれ違ってないかとウロウロしていた時、


ふいに背中から声がした。



「ーーー絵馬さん?」



よく通る、ハッキリした、そんなに低くはない声……



心臓が一瞬止まった気がした。



「………はい…?」



きっと、
普段から声が大きい私の出す声とは思えないくらいに、か細く聞き取り辛い声だったと思う。


目の前には、


柔らかい笑みを浮かべた男性が立っている。


分かり易いようにアバター通りの服装をしてくれていた。


間違いなくこの人がレフィさん……



「「はじめまして…」」

私達は、お互いそう言って、笑った。