順調に桜龍が押し始めたころ、俺たち幹部はケンカの中心で暴れていた。



そして、銀龍の総長とはち合わせるか、という時に、ケンカの渦の端の方から、叫び声が聞こえてきた。





「ぐはっ!!」
「なっ、なんだこの女…」
「どっちのチームのやつだ?!」
「ちょっ、誰かこいつおさえ・・・ぐあぁ!!」




銀龍と桜龍の両方のやつらの声だった。




「…なんだ??」

「わかんないけど…」

「どうやら他のチームのやつらが入ってきたみたいだね」

「チッ…めんどくせぇ」

「どうする??」

「敵は全部、ぶっとばせ!!」


「「「了解!!」」」




後は千歳たちに任せて、俺は銀龍の総長の方へと駆け出す。


そして右手を掲げ、相手の顔面にブチこもうとした。





・・・その刹那。






――――パシィッ!!!





「・・・なっ??!」

「誰だ、こいつ!!」





俺と銀龍の総長の間に、赤い服を着たちっさい女が立っていた。




・・・いつの間に入ってきたんだ

それに、俺と相手の拳を受け止めてやがる。






・・・こいつ何者だ??