「なに~??!桜龍だと??!
・・・全員しばく!!」
『なんで??!そこは銀龍だけ・・・』
「だめだ!!ケンカ両成敗万歳だ!!」
そう言って、皇はケンカの渦へと飛び込んで行った。
『行っちゃったよ(笑)
それにしてもあいつら、私に内緒(?)でこんな楽しいことしてるなんて…
イテコマス(ぶっ飛ばす)!!』
赤い上着を翻し、ケンカしているやつらを片っ端からぶっ飛ばしていく。
「ぐはっ!!」
「なっ、なんだこの女…」
「どっちのチームのやつだ?!」
「ちょっ、誰かこいつおさえ・・・ぐあぁ!!」
俺ら桜龍の新入りを、数人でボコったらしい銀龍のやつらとケンカする俺たち。
相手も予想していたのか、人数を揃えてきやがった。
「やっぱり、ユウを連れてこなくて正解だったね」
「あぁ・・・」
いくらケンカ好きでも、あの細っこい体じゃ無理だったろうしな。
屋上に置き去りにしてきたユウを思い出す。
置いてかれた犬みたいな顔してたな…。
その顔を思い出し、こみ上げる笑いを抑えながら立ちはだかる銀龍のやつらを殴り飛ばす。